スティンガーおかもんの散文記

金沢の鍼師。日常的な体の痛みの原因はまず筋肉からと考え、色々な症状や傷病、改善方法などしたためて参ります。

筋肉もしびれを引き起こす。

筋肉もしびれを引き起こす。
ってあんまりイメージがないと思いますが、
私は、しびれの原因はほとんど筋肉のせいではないかと思っております。
巷では、やれヘルニアだ。やれ骨の変形だ。やれ神経根だと言われがちですが、それは画像診断で簡単に映し出されるからそのせいになっちゃうわけです。しかし、画像診断では異常があるのに症状が全くない人がたくさんいます。そのことを考慮すると安易に画像だけに頼るのはいかがなものかと思います。画像には映らないもの、それは『硬い筋肉』です。

硬い筋肉が原因で引き起こされる代表的な疾患は、お尻辺りでは坐骨神経痛。鎖骨下辺りでは胸郭出口症候群(腕のしびれを引き起こす)という疾患があります。この二つの疾患は画像では診断はつきません。なぜなら画像を撮ったところで、骨の変形やヘルニアといった異常が映し出されないからです。なので消去法でそのあたりの筋肉のせいかなという事になるわけです。

しかし、腰あたりの疾患になると訳が違います。

かなしいかな腰椎と椎間板ばかりにピントが集中してしまうのです。周りに強靭な筋肉たちがひしめき合っているにも関わらずです。腰椎から出た神経たちは、インナーマッスルたちの隙間を縫って足に伸びています。もし、このインナーマッスルたちがコリかたまって神経を圧迫でもしていれば、足のしびれを引き起こすことは十分考えられるわけです。坐骨神経痛と同じ原理です。
電線で例えるなら、不具合の原因がカラスの営巣なのに、変電所か火力発電所ばかり見られているというわけです。変電所の修理より巣の除去のほうが簡単ですよね。

MRIをみると分かるのですが、背中の筋肉とインナーマッスルとでビッチリ密着している部分があります。施術時その辺を押すと腰痛を持ったほとんどの患者さんは『そこそこ、そこが痛い!』と訴えられます。
ですので、腰痛をあまり深刻に考えないでください。ただインナーマッスルがコってるだけかもしれません
。私も40過ぎてから腰痛持ちです。体が固くなってきているのも自覚してますし、運動不足も原因です。

 

うつ病の症状を鍼灸が改善

うつ病の症状を鍼灸が改善 ―。https://news.yahoo.co.jp/articles/6083dfdde23fa419719b34ce04cd90cca55d651b
というのがヤフーニュースの日刊ゲンダイに取り上げられていました。

要約

欧米では薬が効かないうつ病にも鍼灸治療が効果があると広く知られている。  

研究内容は、鍼灸の回数は1週間に2回、5週間で計10回。精神症状との関連が想定されるツボに鍼灸をした。

研究結果は想定以上で、そして患者さんが最も口にしたのが『体が楽になった』

うつ病は、心の症状だけでなく体の症状もある。目まい、不眠、頭痛、動悸、疲れやすさなど症状は多岐にわたり、自律神経が関係している。 「自律神経の症状は西洋医学の治療では手が届かない部分で、抗うつ薬の副作用でかえって身体症状が悪化する場合も少なくありません。抗うつ薬で心の症状が改善し、抗うつ薬を減らしていけば体の症状も軽減していく一方で、患者さんは『気持ちは楽になったけど体の調子が悪い』と訴える。それが、今回の鍼灸を用いた研究で、抑うつ、怒り、不安といった心の症状だけでなく、自律神経の症状も改善するという結果が出た

 大抵の患者が、1回目の施術から「体が楽になった」と話す。翌日には元通りに戻るものの、繰り返し鍼灸を行ううち、ベースラインが良くなっていくという。

昭和大学の生理学の先生がネズミに鍼灸を行ったところストレスホルモンが減少したというデータを出しており、鍼灸が人にも同様の結果を出している可能性があります。

研究結果、「なんの効果も感じなかった」という患者がとても少なかった

一方、鍼灸は程度の差はあれ、鍼灸を行ったうつ病患者トータル約300人が、なんらかの改善効果を報告しているのです。副作用で脱落する人もいない。マイナス点が少ない治療の選択肢ということで、今後さらなるデータを取って、臨床で行えるようにしていきたい」  ゆくゆくは、精神科と鍼灸で手を組んで集学的なうつ病治療を行うことも考えているそうだ。
以上

とても良い研究結果が発表されておりありがたいです。研究された方も昭和大学の医師という事で、説得力が強いです。これが鍼灸師による研究発表だとめちゃくちゃ威力が弱いんです。まだまだ医療業界における鍼灸師の立場が下の下なので・・。でも鍼灸の未来は明るいですよ。時代がまわりまわって古き良き治療法に光が当たりつつあります。もちろん当院でもこのような症状承っておりますのでお気軽にご相談ください。

 

Tight muscles, Tight life.
おかだ鍼灸マッサージ院
金沢市鳴和台36
okadahari.com

腰痛はどこで治療すればいいの?

腰痛はどこで治療すればいいの?
とお悩みの方、すごく多いと思います。

まずは整形外科に行く方が多いでしょう。
そして、画像診断をされて、『骨に異常は無いです。腫瘍も無いです。』と診断されたら、一安心。ほぼ腰の筋肉のコリしかないです。医師は腰がコってるとは言わないと思いますが。

もし、『骨に異常がある!手術だ!』と言われても、焦らないでください。(排尿障害があれば緊急手術です。)骨に異常があっても無症状の人もいるのです。そして世の中には、手術好きの医師と手術あんまりしない医師とがいるという事を念頭に置いといてください。ですので、手術を勧められたら、一旦検討ということで後日違う医師にも診てもらうことをお勧めします。入院施設がある所だと手術の可能性が高くなるのでクリニック型の所で診てもらいましょう。

その後の治療で、痛み止めばかり、電気治療が効いてるのかわからない!と感じ始めた方。
整形外科は骨治療のプロです。
接骨院電気治療のプロです。
鍼灸マッサージ院は筋肉治療のプロです。

骨に異常が無く、腫瘍も無いのに痛むというのはほぼほぼ腰の筋肉のコリですので、一度鍼をうってみることをお勧めいたします。鍼というのは一度打たれると、痛いところ、凝り固まったところを自分に気づかせてくれます。気づく事で、腰痛のモヤモヤが晴れて楽になる事が多々あります。

でもどんな鍼灸院に行けばいいのか。またまた迷いますよね。
鍼灸師もこれまた、人それぞれ治療法のクセがあります。
皮膚しか打たない治療法もあれば、打たれてガツンとくる治療法もあります。
前述に鍼灸師は筋肉のプロと書きましたが、実は筋肉を治療しない人も多々います。
どのように治療法を知るかは、個々のホームページを見るか、巷の噂でしか知る由はないでしょう。

でも安心してください。当院はガツンとくる筋肉治療型の鍼灸院でございます。
わたしはツボを探って内臓の良し悪しなんて分かりません。脈を診て体調なんて分かりません。
ただ、痛む筋肉を探しだして鍼をうつ事を専門としています。
腰痛でお悩みの方、ぜひ人生に一度、鍼ってのをお試しくださいませ。

 

競走馬の鍼治療。

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日本独自の競走馬への鍼治療、笹針というのがあるそうだ。
筋肉が腫れていたり、馬の歩き方がおかしい(コズミ)ときに獣医が麻酔の下、太い鍼(鉛筆並み)を患部に刺して、血を出してあげる治療。血は出るが馬にとっては微々たるもので大したことはない。そのあと、しばし休ませる。

人の治療にも悪い血を抜くため、瀉血(しゃけつ)というものが古来からあります。
古来のものは出血多量の危険があり、そのような治療法は衰退したが、今では吸い玉という治療が時々見かけます。
吸い玉は血液を吸い寄せるだけなので全く出血はしない。時々、相撲を見ていると関取の背中に赤い丸模様を見かけるあれです。

ハリをすると血が出るときは多々あります。すぐ止まりますが。
やはり、アスリートのパンパンな筋肉の場合はハリをうつと血が出やすい傾向にあります。
彼らは練習量が多く、筋肉の内圧が高まり、ハリをさすと血が出やすくなると考えられます。

聞いた話では、馬の場合はハリを刺すとブクブクガスが出てくるらしいです。人間では絶対ありえませんが。いったい、どのような成分なのかとても興味深いです。この気体が痛みの原因物質だとすると人間の鍼治療も筋肉内の悪いガス抜きをしているのかもしれません。

Tボーンステーキの解剖。

Tボーンステーキ

Tボーンステーキ

黒く囲った部位がTボーンです。
解体される前は一つの背骨です。解体時、背骨を左右真っ二つに切られるためTの字に見えるわけです。
骨の中に空洞が見えますが、そこが脊柱管で脊髄があるところです。写真は二つの穴に見えますが左右合体させて穴は一つです。
緑で囲った部分が筋肉の一つ一つの単位で緑の線が筋膜となります。

緑のところを食べるとき、すじばってるなぁ。嚙み切れないなぁと思ったことありませんか?あれが年と共に人の筋肉でも起こるんです。柔軟性大事です。

 

天気が悪いと古傷が痛い。

天気が悪いと手術後の箇所や骨折箇所に痛みがでたり、うずいたりするって聞いたことないですか?

なぜか?

残念ながらはっきりした原因はわかりません。

でも現在解明されていることは、

皮下での損傷の場合(捻挫、骨折、肉離れ)、傷を修復する際、新たな毛細血管が集り、そのまま余計な毛細血管が残る。

という現象が多々起こります。

ということは、この余計な毛細血管が皮下近くにあるので、外気の気温、気圧を受けやすいという事になります。

それで、血行不良が起こり、痛みやうずきが起こるという過程なのでしょう。

プロフェッショナル仕事の流儀

プロフェッショナル仕事の流儀

NHK様が鍼灸師にスポット当てていただきありがたい限りです。

鍼灸師にも人それぞれ治療法、治療方針が異なるため、患者様も

どこの鍼灸院へ行けばよいのか混乱されるかもしれません。

 

今回、出演されていた鍼灸師の考え方は、当院と同じく『筋肉』中心の治療法でした。

もし『ツボ』を狙って体全体の調整、内臓の改善などの治療をご希望の方は、当院では対応しかねますのであしからず。